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「はも」のうんちく

「はも」のうんちく

– 「はも」のうんちく –

関西 夏の風物詩

「鱧(はも)」は、大阪や京都では昔から好んで食されてきており、まさに夏の風物詩とも言える食材です。
関東では京料理店や一部の料亭などでしか見ることはありませんが、大阪や京都では近所のスーパーやチェーン居酒屋でも提供されるほど、愛されている魚です。

 


京都の鱧(はも)は山で獲れる

大阪は鱧の産地でもあるので食べられてきましたが、海から遠い京都市でなぜ昔から食べられてきたのか、ご存知でしょうか。
現代ほど輸送技術が発達していなかった昔は、魚屋が担いで鮮魚を運んでいました。当然、夏の炎天下の中では多くの魚は死んでしまいます。ただ獰猛で生命力が強い鱧だけは、京都まで生きたまま運ぶことが出来たそうです。
その言い伝えとして「京都の鱧は山で獲れる」という言葉があります。これは魚屋が京都へ運ぶ途中に籠を落とし鱧が散乱、拾い忘れた鱧を農民が見つけたことから言われたそうです。
それほどの生命力だからこそ、京都まで生きたまま運ぶことができたのです。


はもの骨切り

鋭い歯を持つ鱧(はも)。名前の由来には、食む(はむ)に由来するとみる説、「歯持ち」に由来するとみる説など、獰猛さがうかがえます。頭を切り落としてもなお噛みついてくる、またそのまま引き抜くと大けがをするほどです。そんな鱧は小骨が多い魚のため、「骨切り」という作業を行わないと食べたときに骨が口に刺さります。そのため、一寸(約3.3cm)に24程度の包丁を入れて骨を切り、口に入れたときに骨があたらないようにします。
骨切りした身を、熱々の鍋にはもをいれると花が咲いたようにはもの身が広がります。見た目からは想像できない程、濃厚なおだしが出ますが、あっさりとしていて、ほくほくの身をポン酢でいただくと旨さ倍増!クセになる美味しさです。